会社案内 COMPANY

株式会社春香園

石川・富山・福井3県を中心に花の仲卸を行っています

 春香園は金沢市二口町にある花の仲卸会社。正花園を中心とした「正花園グループ」の会社です。また、正花園だけでなく、金沢、小松、能登、福井、富山へのお花の流通を行っています。金沢市公設花き地方卸売市場内にあり、春香園へは誰でも入場することができます。(市場の中は許可がいる場合があります。)

 売り先の多くは生花業を商いとする生花店や葬儀会社、結婚式場、スーパーマーケットですが、顧客登録さえすれば個人でも購入することができます。ですので、お花の先生やフラワーデザイナーの方をはじめ、一般のお客様でも購入が可能です。仲卸が提示する条件(最低購入数量や価格)に従う必要こそありますが、お花を大量にご購入の方には安価で手に入ります。

春香園ロゴ
会社名株式会社春香園
住所〒920-0051
石川県金沢市二口町ニ80番地1(金沢市公設花き地方卸売市場内)
電話076-223-8716
FAX076-223-8717
Webhttps://www.syunkouen.net/
花きインターネット取引システム「メーデル」
取引市場金沢総合花き株式会社
株式会社なにわ花いちば
JF鶴見花き株式会社
株式会社フローレツェンティーワン(仲卸)
 株式会社フラワーオークションジャパン
 株式会社世田谷花き
 株式会社東京フラワーポート
 東日本板橋花き株式会社
 東京フロリネット
西日本花き株式会社
株式会社緑風園(仲卸)

花の仲卸とは(市場業務の一部)

 仲卸とは元卸業者より商品を仕入れ、その商品を主に業務用として仲介販売を行う会社を指します。市場(いちば)は一般的に元卸業者や仲卸業者によって形成されます。市場の中に入っている仲卸のことを「場内仲卸」といいます。また市場の外に出て仲卸業務を行う仲卸業を「場外仲卸」といいます。

 春香園は金沢市公設花き地方卸売市場の「場内仲卸」であり、大阪鶴見花き地方卸売市場の「場外仲卸」としても登録されています。

市場とは
市場とは取引が行われる「場所」を指します

花の流通のしくみ

生花の多くは市場流通

 花の生産地から出荷された生花は、直接花屋さんに運ばれるのではなく、全国にある「生花市場」に運ばれます。このような流通を「市場流通」と呼びます。一般的に花は「市場流通」が主流です。産地直送や商社買い付けなどといった、いわゆる「市場外流通」は少なく、多くの花は市場を通して流通します。

 市場には元卸業者、仲卸業者があり、生産者は元卸業者に商品を送り込みます。仲卸業者や花屋さんなどはこの元卸業者から生産者の商品を購入します。

花きの流通
花が市場流通になる理由

 理由はさまざまありますが、一番大きな理由の一つに花の種類や品種、色や大きさなどが多岐にわたることが考えられています。「フライドポテトを作るために自社農場を持ってジャガイモを大量に生産する」よりも「多くの生産者から多くの種類の花を市場に集めて、その中から自分が組み合わせたい花を選ぶ」ほうが花屋さんの理にかなっているからです。

いろいろな産地
一つの商品に多数の産地が凝縮

 市場を通すことで花の価格は「相場」の影響を受けるようになります。消費トレンドが生産トレンドを上回るときは相場は上がり、消費トレンドが生産トレンドを下回るときは相場は下がります。繁忙期と閑散期の差が大きな花業界では花の価格はこれらのトレンドを見極めた市場関係者によって決められたほうが自然です。また、新しい品種や珍しい花、消費者が「買いたい!」と思うような品質の花を作った場合にもこの相場は上がります。市場を経由させることで、生産者の「新しい取り組み」への意欲向上にもつながっていきます。このような理由で花は高い市場流通率を維持しています。

相場のしくみ

元卸が販売する単位はケース単位

 生産者や輸入商社が送った荷物は元卸業者に届きます。元卸業者は市場を構成する最も大きな要因であり、元卸業者がなければ市場は成立しません。元卸業者によるオークション(セリ)が行われ価格が決まる市場を「セリ市場」と呼び、セリが行われずに話し合いで価格が決まる市場を「相対(あいたい)市場」と呼びます。セリでも相対でも同様に、商品の価格が相場により浮き沈みする仕組みになっています。また、セリ市場でも「セリ前相対」と呼ばれるセリが開催されるまでに商品を話し合いで決めて販売してしまう相対取引が行われています。近年ではインターネット上に入荷情報を公開し、相対取引を行う元卸業者も増えてきています。

 元卸業者が販売する商品単位の多くはロット単位といい、最低数量が決められています。多くの場合、生産者が希望するロットであり、生産者は最低ロットを1箱の中につめて元卸業者に出荷しています。例えば、バラだと30~50本が1ロット、カーネーションは50~100本が1ロット、ユリは20本前後が1ロットであったり、輪菊だと100~300本が1ロットなどと品目によってロット単位も異なります。元卸業者から商品を購入する場合はこのロット単位に従って商品を購入する必要があるのです。

市場はケース販売

仲卸が販売する単位はバラ単位

 そんな元卸業者が販売する単位では小さな花屋さんはもちろん、大きな花屋さんでも自由度の高い花の選び方ができません。例えばロット単位の大きな輪菊を購入するとするとします。輪菊には大きく分けて白・黄・赤の3色があります。元卸業者からこれらの3色をそろえようとすると、白菊を200本単位で、黄菊を200本単位で、赤菊を100本単位で、合計500本の輪菊を購入せねばなりません。菊花をよく使用する葬祭課や加工流通課のある正花園では足りないくらいですが、一般的な生花小売店を経営する花屋さんにとっては一度にこんなにたくさんの花を買いつけてしまうと、花を持て余してしまいます。よく耳にする「フラワーロス」の大きな原因の一つでもあります。

 元卸業者と小売業者の間に入るように仲卸が存在することで、生花小売店が仕入れるロットを減らすことが可能です。仲卸業者は元卸業者から生産者の指定するロット単位で商品を購入します。購入した商品をさらに分荷し小売業者へ分荷手数料を上乗せして販売します。例えばガーベラのロット単位は50~100本が一般的ですが、仲卸業者が100本1箱で購入し、10本×10束に分荷。小売業者は10本単位で商品が購入できるようになるのです。

仲卸はバラ販売
最低ロットは減らせないのか?

 ここで疑問に思うのが生産者側でロット単位数を減らすことができないのか?という問題。解決を拒む要因の一つに梱包費と梱包作業費の問題が挙げられます。

 段ボールに詰めて花を運ぶと、段ボールの費用がかかります。ロット単位を減らすことは同じ本数の花を運ぶ際に段ボールの価格が増えてしまいます。梱包を作業する費用もロット単位を減らすと増えてしまいます。

 反対にロット単位数を増やす場合は新たなリスクが生まれます。段ボール重量が重くなってしまい、輸送中に花の破損のリスクが高まります。また、花の自重により下の花が上の花に押しつぶされてしまいます。

春香園の強み

大阪・東京・名古屋などの大都市からの買い付け

 春香園は金沢市に拠点を置く花の仲卸業者ですが、大阪をはじめ、東京・名古屋などの大都市圏の生花市場や仲卸を通して商品を買い付けしています。近年輸送費の高騰などが原因で地方市場に商品が集まりにくくなっている現状の中、大都市の大手市場ともつながりを持ち「仕入れに困らない」スキームをお客様に提供しています。

インターネットによる購入

 インターネット花き取引システム「メーデル」により金沢公設花き市場、大阪鶴見花き市場、大田市場、葛西市場、世田谷市場、板橋市場などの商品を直接お客様の手によって買い付け指示を出すことができます。2023年の掲載量は503億円を想定しており、インターネット取引においては国内最大の掲載量となります。

 春香園の「メーデル」を利用することで、年間503億円の「お花畑」からお花を仕入れられると考えればわかりやすいかもしれません。石川県にあるすべての花市場の取扱高をしても合計21.8億円。実に50倍近い商品の買い付けが可能です。また、国内初の仲卸在庫同期を実現。「メーデル」は関東大手のフローレ21が運用する「フローレネット」とも在庫同期しています。

メーデル

なにわ花市場・JF鶴見花きの場外仲卸

 外部市場取引としても特に春香園は大阪鶴見花き地方卸売市場の「場外仲卸」として登録されています。大阪鶴見花き地方卸売市場には2つの元卸業者が入場しており、2020年での取扱高は241億3千万円。東京大田市場に次ぐ日本で第2位の花市場です。買い付け量としても常に上位であり大阪方面での仕入れには特に自身を持っています。

大阪鶴見花き地方卸売市場
大阪鶴見花き地方卸売市場のオークションルーム
(現在はWebセリに移行)

関東最大手の仲卸「フローレ21」と業務提携

 春香園は関東最大手の一つである仲卸「フローレ21」と業務提携をしております。フローレ21は大田市場、葛西市場、世田谷市場、板橋市場に店舗を有しており、春香園の関東方面での買い付けに関して業務協力をしています。また、春香園のインターネット花き取引システム「メーデル」とフローレ21の「フローレネット」は兄弟システムであり、在庫同期が可能。メーデルを通じてフローレ21のWeb販売の商品を購入することも可能です。

フローレ21板橋店
フローレ21板橋店

購入品はチャーター便で相乗り輸送

 大阪、東京での仕入れは、春香園の手配するチャーター便(陸送)・チャーターコンテナ(空輸)を使って、お客様(正花園を含む生花店様など)が仕入れた花を金沢まで一括輸送しています。大阪、東京で仕入れたお客様の商品が素早く、できる限りストレスがない(積み下ろしや載せ替え中継地点がない)ように商品を運べるよう配慮されています。

また、運賃面も経済的。チャーター便に積載される商品口数による「ワリカン運賃」を適用しているため、一般の宅配便の半分にも満たない金額で花の輸送が実現しています。花の原体は長さが大きいため一般的な宅配サイズでは運べない場合があったり、運べた場合でもサイズ超過料金を上乗せした運賃がかかってしまうため、春香園のチャーター便を使用することは正花園をはじめ多くの生花店様にとっても頼りになる味方なのです。

空輸
空輸(東京毎セリ日につき1便)
陸送
陸送(大阪毎セリ日につき2便)

具体的な到着時間

 ・大阪からの到着(6:30頃)→お引渡し(8:30頃)

 ・東京からの到着(9:00頃)空港到着→お引渡し(11:00頃)

切り花セリは月・水・金開催となります。繁忙期など取扱量に応じて到着時間が前後する場合がございます。

春香園の利用をお考えのお客様へ

 まずは春香園までご連絡(TEL:076-223-8716)ください。新規の取引を希望する旨を伝え、お客様のお名前、法人名、現在やっている業務内容または春香園で購入を行う目的をお知らせください。春香園では切花だけでなく、花鉢や苗類、胡蝶蘭や観葉植物などの鉢物類の卸売りも行っております。いずれの場合もまずは春香園までご連絡いただければと思います。

切花取引

 毎週月・水・金の6:00~10:00(セリ終了後2時間程度)に場内で展示販売を行っております。すべての商品に価格、ロットが表記されておりますので仕入れの初心者の方でも安心してご購入いただけます。

 春香園との間で商取引契約書を取り交わした後は月ごとの清算が可能です。商取引契約書締結までは当日現金での決済となります。

 福井・富山・能登など遠方のお客様で店頭での購入がかなわない場合はWebやFaxなどによる買い付けで商品の購入が可能です。購入量や購入頻度に応じて発送委託を行う場合と自社配達を行う場合に分かれます。ぜひご相談ください。

鉢物取引

 毎週水曜日13:00~17:00に場内で見本品の展示を行っております。ご注文後、商品の取引を行い翌日木曜日8:00より商品の引き渡しを場内で行っております。切花と異なり注文後に価格が決定いたします。ご了承ください。

 春香園との間で商取引契約書を取り交わした後は月ごとの清算が可能です。商取引契約書締結までは当日現金での決済となります。

 福井・富山・能登など遠方のお客様で場内での発注がかなわない場合は当社担当との話し合いで商品の購入が可能です。購入量や購入頻度に応じて発送委託を行う場合と自社配達を行う場合に分かれます。引き渡しは金曜日となります。ぜひご相談ください。

鉢物セリ

グループ会社に仲卸をもつ正花園の強み

産地・市場の情報を常に共有できている

 各産地の出荷状況や生育状況、また各市場での入荷情報や相場の寄り付きなど、本来仲卸が社内で共有する情報を正花園のバイヤーが常に共有しています。正花園のバイヤーはこの豊富な情報と発信元とのネットワークを使ってお客様からのご要望にスピーディーにお答えすることができます。

 また、店舗スタッフも現在の仕入れ状況や相場をお調べすることが可能です。いつ、どんな花が、どれだけ必要かというお客様の情報に従って産地・市場の情報をご案内することが可能です。

定期的な産地訪問の実現

 市場・仲卸などのバイヤーに同行して定期的な産地訪問を実施しています。切花、鉢物を取り扱う生産地への訪問や大手市場や海外市場、海外産地、輸入商社や資材メーカーなどへの訪問や研修にも参加し、経験や人脈づくりが積み上げられる恵まれた環境です。お客様に関心していただける情報の提供や、代替え商品のご提案など、お客様に仕入れの知識を生かしたご提案する力を積み上げています。

チューリップ産地訪問

特殊な注文や突然の注文で対応がしやすい

 正花園では特殊な注文や突然の注文に対応できるよう、ある程度の商品量が常に用意されています。それは正花園を組織する各営業課がお互いの仕入れに余力を持たせていることや、万一の際にはお互いの在庫を共有しあう仕組みがあるからです。また、正花園のお花の取扱量は県内屈指。在庫をある程度抱えても、回転率(仕入れた花がお客様の手元に届くまでの時間が長くなること)に影響を及ぼしません。在庫を多く抱えることはお花の回転率が悪くなってしまいます。一般的な場合、色やスタイルなど焦点を絞って在庫を減らし、販売量が一定でも回転率をコントロールします。

 特殊な注文や突然の注文に対応する最後の壁がグループ会社である春香園です。春香園の在庫状況は正花園で把握できる仕組みが整っており、突然の注文に関しては春香園にある在庫も考慮に入れながらお客様にお返事ができるようになっています。この仕組みは今は正花園だけの専売特許といえますが、今後は他の生花店様でも利用ができるよう正花園と春香園が共同で一般化を開発しています。

市場は購入金額と支払い能力(余力)で判断する

 例えば1箱に50本入った「貴重なお花」があったとします。市場の担当者がこの「貴重なお花」を販売するときは取扱量の大きな顧客から優先して商談を開始します。当然の話かもしれませんが、市場も会社の一つであり何等かの基準でお客様に順位付けを行わなくてはなりません。その基準になる単位の多くが取扱量(金額)と支払い能力(金額)です。

 正花園の市場取引においては、「正花園+春香園=正花園グループ」として見られることが多く、グループ全体での取引量は群を抜いています。正花園単体としての仕入れ規模としても当然ですが、「正花園グループ」全体の仕入れ規模、支払い能力の高さも市場競争力の維持に寄与しています。

支払い能力

海外事業の展開

 グループ全体の仕入れ規模を生かし、海外から直接商品を輸入したり、海外で新しい事業に着手することにも挑戦しています。正花園が単体でこのような海外事業を展開するまでの規模には至りませんが、これはグループ会社である春香園に関しても同様で、正花園と春香園が足並みをそろえて動くことで輸入事業のカギともいえるコンテナ単位の数量を確保しています。

 コンテナ単位とは一般に船舶などに積載される40Ftコンテナを1単位とする取引量で、生花などの生ものは輸送時間や輸送温度の関係上、どうしても専用のコンテナをチャーターせねば成立しません。

輸入コンテナ